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認知症の家族に言われたひどい言葉

Mちゃんのお母さんが認知症にかかっていたという話を前から聞いていました。

少し前になりますが、Mちゃんは、お父さんが亡くなって一人暮らしになったお母さんの介護のため、実家に戻ってめんどうをみていました。ある日お母さんがベッドの上のところに頭をはさみこみ、救急車で病院に運ばれるという事故がおきました。

病院でお母さんは、お医者さまや看護婦さんに「この子に毒をもられました」と言ったのだそうです!

医療関係者は、びっくりした様子でしたが、じきにカルテから認知症薬であるアリセプトをのんでいることがわかって、そういうことかと納得してくれました。Mちゃんはとても傷ついて辛い悲しい気持ちだったそうです。

しばらくしてお母さんが「今、言ったことは全部ウソ、私の創作、この子は本当にいい子です」と言ってくれました。

そしたら看護婦さんの表情がとても安心したようすになったのをMちゃんは見ていました。看護婦さんはちょっとは何か不安を感じていたのかもしれません。

Mちゃんは、お母さんが亡くなった後もずっと心の中に「この子に毒を盛られた」という言葉に奥の意味があったのではないかという悩みがあったといいます。「自分のやさしさが足りなかったのか」など思うことがあったのです。

その後、あるお医者さまが「認知症の患者さんは、一番親しい人、一番近い人にはとてもきつい言葉、厳しい言葉を言う傾向があるのです。それは心を許しているからです」とおっしゃったのを聞いたそうです。この言葉を聞いてMちゃんは胸のつかえがとれました。

Mちゃんからこの話を聞いて、その話はぜひ認知症の家族がいる人に伝えたいと思いました。「怒りっぽくなったり思いやりを見せることができないのは病気のせい」だとわかっていても、ひどい言葉を投げかけられたら、誰でも悲しく辛くなると思うのです。

「この子に毒を盛られた」なんて言われた時、Mちゃんは胸がつぶれる思いをしたことでしょう。

「前言をとりけしてくれていなかったら司法解剖をされたかもしれない」とMちゃんは言っていました。お母さんは前言を取り消してまもなく亡くなったのだそうです。前言を「全部ウソ」といってくれて本当によかったと思いました。

自分の夫を遠くにひとり残して、実家に移り住み、めんどうをみてくれているやさしいひとり娘に、ねぎらいや感謝の言葉を言えなくなる病気、困った病気ですね。「この子に毒を盛られた」などと他人に言ってしまう病気、とっても怖いですね。自分がもしそういう病にかかってしまったら、と思うとぞっとします。

「65才以上の5人にひとりが認知症」という資料がありました。私の身の回りを見ると、その数字は大げさすぎると思うけれど、実際、認知症患者はすごく増えているのでしょう。
治せる薬、かからなくなる薬ができるといいのにと心から思います。









コメント

私の母は ケアマネをしていて 、
訪問などで よく
認知症の方が いらっしゃる家庭を
目の当たりにすることが あるみたいですが

それはもう ひどい暴言が
行き交っていたりして
ある種 地獄絵図のようだった ...
と 驚いていたときを 思い出しました 汗

反面 認知症にならないように
生活に工夫を凝らして
元気にしてらっしゃる方は
本当に 若々しく 元気なようです 。

まずは 自分自身 努力をして
後者であれるようにしたいですよね ...

Mさんの場合 救われたようで
本当に 良かったです 。

No title

よつばちゃん

コメントありがとう!

お母様がケアマネなんですか
大変なおしごとですね
そういう専門家でいらっしゃるから
よつばちゃんのお世話も
行き届いているのですね

認知症、努力してならないように
工夫していきたいと思っています

No title

認知症、自分も覚悟しておかないといけませんね。
そして子ども達にも心構えを伝えておかなくっちゃ。父母、義父義母、どちらも認知症かな?と感じる時は怒りっぽくなってました。そして近しい人に辛い事を言ったりして。自分が信頼できる人だからこそそんな言動になるんですね。内容は聞き流すように子どもたちに言っておかないと!

No title

がみさん

がみさんは、認知症の覚悟がある程度できているのね。
エライ! 見習わないと!

私は父母が早死にのため、認知症の気配なく
なんとなく私もならないんじゃないかなあと楽観
してたけど甘いのね。
何が起こるかわかんないものね。
こわれた私は何を言ってしまうんだろ?


No title

こんにちは。京都も毎日が夏日です。夏始まったばかりなのにもう夏バテで先日点滴2本打って来ました。これから本番だというのに困った事です。認知症本人も辛いですが、家族には相当きついものです。実母がアルツーハイマーになり暴言こそは言わなかったけれど数秒前の事を忘れ何にも言葉を発することもなくほとんど家では寝たきりになり圧迫骨折をしてベッドの上の生活が半年続き去年亡くなりました。それを見ているので自分自身の将来が怖いです。年を取ると若い時には考えていなかったことが次次に起こってきますね。安らかにあの世の行きたいで~す。でもこればかりはいくら気を付けた生活をしていても脳の病気なのでいつ起こるかわかりませんね。お互い刺激のある生活を試さすようにしましょう。

No title

みーさん
コメントありがとう。
お久しぶりです。
しばらくコメント頂けていないので、もしかして
少し具合が悪いのではないかしらと心配していました。

夏バテで点滴2本!
栄養不足だったのでしょうか?
もう大丈夫ですか?
私も今日、でかけて、夏はもう耐えられないと
思いました。
京都の夏は暑いと聞いています。
どうかくれぐれもお元気でいてくださいね。

認知症について、お母様は大変だったのですね。
みーさんはならないような気がします。
なんとなく直感ですが。
ブログにコメントを書くような人はならないような?

またコメント頂けると嬉しいです。

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